斜めの電車のように見えますが、動作原理は電車と全く違います。
ケーブルカーには斜面を省エネルギーで登る知恵が詰まっているのです。
日本にあるケーブルカーは「つるべ式」が多く用いられています。
つるべ式(交走式)
重いものを持ち上げる時、かなり力が必要になります。
しかし、下の図のように同じ重さの物が2つあり、「ひも」で繋げて滑車で吊るしてあったらどうでしょう。
例えば、100kgのおもりをこのように吊るしていた押します。
一方の赤い四角を持ち上げようとしたら、100kgの重さは無く、軽々持ち上げることが出来ます。
この原理を応用して出来たのがケーブルカーです。
そしてこの図、井戸から水を汲み上げる紐と桶にそっくりなんですね。
釣瓶(つるべ)式なんです。
交差点
レールは1つしかありません。
「2つでバランスをとっているならレールは2本必要だよね?」
と思ったことでしょう。
コレは道幅を狭く作りつつ原理をうまく活かした素晴らしい作りなのです。
このようにレールが1本の「つるべ式」には必ず「交差点」があります。
交差点はちょうど「中間地点」バランスがとれる位置に設置してあるはずです。
運転手
実は、前方に乗っている人は運転していないんです。
これまでの説明で気づいた人もいるでしょうが、動かしているのはケーブルです。
そのため、ケーブルカーを運転させているのはケーブルの滑車部分でなので、山の上にいる人なのです。
ケーブルカーの運転手っぽい人は運転していないんですね。